[ 記事No.20528 ]
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秋の台湾探鳥記
勤続30年ということで会社が2週間の休みをくれましたので、家族とともに台北に四泊五日 (9/18-22) の旅行に行ってきました。
台風が近接し天候が悪く、風邪を引いて体調がすぐれない (しかもそれが旅行中に家族にうつってしまい) という、かなり行動が制約される状況下でしたが、それでも隙を見つけて(笑) 4千枚ほどシャッターを切ってきました。
今後、国内の有名スポットは行き尽くして海外に!という方がいるかもしれませんので、情報を共有させて頂きます。基本的に観光地巡りでしたが、行く先々で多くの鳥を目にし、初見の鳥も10種ほど見つけました。個々の鳥の写真を投稿しつつ、撮影地の情報も少しずつこのスレにアップしていくようにします。(’◇’)
画像1
今回の僕の動き (鳥見に関する部分) を、台北市政府観光伝播局発行の地図の上にプロットさせてもらいました。
言わずもがなですが、海外で撮影した鳥を投稿する際には、亜種等に十分注意する必要があることは重々承知しており、生息地/分布域や学名をよく確認するようにします。(’◇’)
5千元が当たるキャンペーン

台湾の交通部観光署が、観光客呼び込みのためのキャンペーンを実施中です。
https://5000.taiwan.net.tw/index_jp.html

そんなの当たるわけが、、、と思っていましたが、僕もフツーに当たり、5千元 (約2万円) 入りのICカードをもらいました。台湾政府、太っ腹です。

くれたのはicashというセブンイレブン系のカードで、使用できる場所が限定的ですが、それでも、地下鉄、コンビニ、ドラッグストア等々での細々とした出費をかなり助けてもらいました。

台湾に行かれる方は、申し込まれることをオススメします。
初日 (9/18) は朝ゆっくりと羽田を発ち、昼過ぎに台北松山空港着、ホテルに立ち寄って荷物をおいた後、中正紀念堂 (蒋介石の記念館) に見学に行きました。

台風のせいで雨が強く、また僕自身が体調不良で最悪の状況でしたが、ここで負けてなるものかと敷地内の庭園を見て回ったところ、あっさりとシロガシラ、シロハラクイナ、ズグロミゾゴイを見つけることができました。
事前にebird等で調べたときには、これらの鳥の情報がほとんど出てこなかったので少し不安だったのですが、まったくの杞憂でした。おそらく、普通種すぎて、現地の人たちはいちいち写真を撮らないのでしょう。日本のムクドリやアオサギみたいな扱いなんだと思います。

中正紀念堂では、他にも、クビワムクドリ、カササギ、ハッカチョウ、ベニバト、キジバト、ゴイサギ、バン、スズメなどを見ることが出来ました。
2日目 (9/19) は、昼過ぎまで故宮博物院を見学し、そこから、野柳地質公園、十分老街、九份老街と巡るガイドツアーに行きました。

故宮博物院脇の高木にオウチュウが止まっているのを見つけてしまった僕は、一人昼食をパスして粘りましたが、結局大した写真は撮れず、後ろ髪を引かれる思いでガイドさんが運転するタクシーに乗り込みました。

十分老街ではお決まりのランタン (天燈) 飛ばし。願い事を書くようにと言われましたので “千鳥万来” と書いたところ、その甲斐あってか、その場でオウチュウ (ヒメオウチュウかも) を撮ることが出来ました。
https://www.instagram.com/reel/DAaZGS5R-...

九份老街は台北観光のハイライト。家族に連れ回されて食べ歩きをし、千と千尋の神隠しのモデルとなったといわれる街並みを見て回りました。
ヒメオウチュウ?の背面画像はありませんか?
確かに日本に渡来するオウチュウとはなんとなく違うような気がします。
アカヒゲさん、コメント有難うございます。

残念ながら、背面画像はありません。
以下に添付する写真の上二枚 (同一個体) が、十分老街で撮ったヒメオウチュウかもと思った個体です。

今回の台湾旅行では、計3回、オウチュウらしき鳥に会いました。左下は故宮博物院、右下は花博公園で撮ったものです。

最初に見た左下は、鳥までの距離が遠かったですが、30分ほど図鑑及びネット画像とにらめっこしながら観察し、オウチュウで良いだろうと判断しました。

それと比べると、上二枚と右下は、明らかに尾の長さ及び形状が違って見え、オウチュウとは異なると思いました。
台北近辺では、オウチュウとヒメオウチュウ以外はレアだとのことですので、この二択で考え、オウチュウでないならヒメオウチュウでは?と思った次第です。(カンムリオウチュウとは嘴形状、ハイイロオウチュウとは羽色が明らかに異なりますし)
3日目 (9/20) は、家族と別行動をさせてもらい、早朝から一人台北植物園へ。地下鉄が6時まで動かないのでタクシーを利用した。台北のタクシー運転手は英語も日本語も通じないことが多いので、スマホの画面を指し示して行き先を告げる。

余談だが、楽天モバイルの最強プランは、台北でも2GB/月までデータ通信が可能だったので、単独行動するときはとても助かった。

台北植物園の中心部は8時半まで開かないので、それまでは周辺部を見て回ることになるのだが、それだけでも十分楽しかった。シロハラクイナやシロガシラをゆっくり撮ることが出来たし。
8時半以降は中に入り、ゴシキドリ、(シロガシラ)クロヒヨドリ、シキチョウなどを追ったが、葉の生い茂りがハンパなく、姿を捉えるのが大変だった。
https://www.instagram.com/reel/DAJ4Dg-Oa...
台北植物園は、10時半頃までで大勢が決してしまったため、撤収して、家族が買い物をしている迪化街 (問屋街) に向かうことにした。
3キロ程度しか離れていなかったため、徒歩で向かうことにし、その途中にある公園をいくつかハシゴすることにしたのだが、これが正解だった。ズグロミゾゴイ、ヤマムスメ、シキチョウ、ゴシキドリ、タイワンオナガなどを見つけることができ、しかもよく整備された公園ばかりだったので、鬱蒼とした植物園よりよっぽど撮りやすかった。
何年か前に神戸の動物園に登場して人を集めたシキチョウ。結局あれは篭脱けとの判断になったのだろうか。。。
ま、日本の鳥類目録には載っておらず、従ってズカンへの投稿も出来ないので、ここに写真を貼っておく。
台北では、オス、メス、幼鳥と撮ることができた。可愛らしい見た目とは裏腹に、かなり気が強い鳥っぽい。
その他、日本にはいない鳥たち、ゴシキドリ、タイワンオナガ 、クビワムクドリ 、ヒメメジロ 。(雑な扱いでゴメン)
台湾から与那国島まで111キロ、石垣島まで117キロしかないとのことであるが、渡りをする鳥ではなさそうだし、日本に入ってくることはなさそう。
クロヒヨドリは、分類/名称がややこしいことになっているっぽいです。

今回僕が台北で撮ってきたのは、おそらく Hypsipetes leucocephalus nigerrimus で、正しくは "シロガシラクロヒヨドリの暗色型" だと思います。英名は Black Bulbul。

但し、日本の鳥学会は、過去の経緯からこの鳥をクロヒヨドリとして鳥類目録に載せています。

現在、eBird や Wikipedia では、クロヒヨドリは Hypsipetes madagascariensis で別の種となっています。


参考
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjo...
台湾の国鳥、ヤマムスメ。

かつて兵庫県で籠抜け個体が野生化した例があり、鳥類目録にも記載があるようです。
https://www.nies.go.jp/biodiversity/inva...

四国でサンジャクが増えてヤイロチョウの生態に影響を与え始めていることがニュースになっていますし、カラスの仲間は強いですので要注意ですね。
今回の家族旅行では足をのばすことが出来なかったのですが、本当は高雄の北にあるレンカク生態教育園区 (水雉生態教育園區) にも行ってみたかったです。
https://www.twtainan.net/ja/attractions/...

あと、金門島も。

これらは将来の楽しみにとっておくことにします。
台北で一瞬だけ見かけたアカモズ。この3カットしか撮れませんでした。

眉斑、頭部〜背の赤味、脇の縞模様などが関東近辺で見られるアカモズとは違う気がしますが、踏み込んだ識別は難しいですね。(葉に隠れてしまってますし。)

カラアカモズ等アカモズの亜種は検討が進んでおらず、現時点では同定の対象にならないようですので、詳しいことは将来の楽しみにとっておきます。

モズは好きな鳥ですので、いつか撮りまくって比較資料を作りたいです。(’◇’)
アカモズ、亜種の特定は私には出来ませんが、
・嘴下部の色合い
・なんとなくですが、可愛げな表情
・脇にみえる斑
など、幼鳥ではないかと思いました。
あくまで参考程度に。
台北植物園の池でシロガシラを撮っているときに、頭上に止まっていた小型の猛禽。
ツミだと思い、ほぼスルーだったのですが、場所的に他の種の可能性もあるので、もっとちゃんと撮っておけばよかったと後悔してます。

google レンズの判定はカンムリオオタカ。でも、まぁ、ツミくらいにしとくのが無難でしょうね。(アカハラダカはアイリングが目立たないそうです。)
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