投稿者 |
Shin’s
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撮影場所 |
日本 大阪府 堺市北区
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撮影日 |
2023 /11 /26
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雌雄など |
オス
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夏冬羽など |
カモ類のエクリプス羽
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投稿者コメント |
堺市のため池で観察されたメジロガモの内の1羽。
種分化という視点で見るとスズガモ属の種は未分化(分化の途中)と捉えることができ互いに交雑しやすく子の世代においても雌雄関係なく生殖能力を有する。この点は一般的に考えられている雑種は一代雑種でありその世代限りという常識が当てはまらない。現行マガモ属は水面採餌ガモ最大のグループではあるが次期日本鳥類目録第8版ではヨシガモ属等細分化が決定しているように一定の分化が進んでおり異なる属との雑種が誕生しないあるいは雌が正常な繁殖能力を有しない(例えば雄化して誕生する)組み合わせが存在する点でスズガモ属雑種とは異なる。興味深いことは世界的に見てみるとスズガモ属のカモとマガモ属のカモにも雑種が存在することで国内では唯一過去の生物系雑誌に巨大メジロガモとしてメジロガモ雄とアヒル雌の間に誕生したと思われる属間雑種が紹介されたことがあるがこれは片親が家禽種であることから特異例と考えるべきです。
私がカモの雑種に特に関心を寄せるようになったきっかけはこのメジロガモ×アカハジロ雄(当時の写真はアカハジロ×メジロガモ雄)が野鳥の会の画像集でアカハジロとして掲載されていたことに遡ります。純粋種と雑種の見た目の境界は微妙な部分もありますが純粋種と同じ時期の外観と決定的に異なる要素が見られれば雑種を疑うべきです。幼羽やエクリプスの時期には違いが分かりにくいですがこの雑種では頭部形状、目の周囲から後頸にかけて見える緑色光沢、脇の白色食い込みが見られこのような特徴は純粋種には見られない。脇の食い込みは水上静止の自然状態で判断すべきで遊泳中には喫水下に隠れるため正常に判定できない。 またこの秋初めに同じく堺市の池で白い首輪のあるメジロガモが観察されていて、アカハジロにもこのような例が過去に報告された事実より雑種が原因ではなく祖先の形質が突如再現される(先祖返り)が原因と推定する。
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投稿日:2023.12.07
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