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メギスに関する雑談

[ 記事No.3177 ]
25件のコメント
メギスに関する雑談
こんにちは。いつも種の同定でお世話になっております。

今回はあくまで雑談なのですが…
石垣島で釣りをしているといたるところでメギスに出会うのですが、WEB魚図鑑でいうと以下のURLの個体のようなカラーリングのものにはまったく出会わず↓、
http://zukan.com/fish/leaf68485
http://zukan.com/fish/leaf43074
もっぱら添付のようなものばかりです(一枚目が大型のオス、二枚目がおそらくメス)。
また、サイズもシュノーケリングでは20cmクラスのオスも決して珍しくなく、それよりはやや小ぶりのメスとペアリングしているのをよく見かけます。

WEB魚図鑑の「特徴」にも、また山と渓谷社の『日本の海水魚』を見てもメギスのサイズは12cmとあるのですが、添付写真のものは今後別種の可能性もあるんでしょうか。

あくまで雑談ですが、いつも図鑑との違いを感じているところなので、詳しい方がいらっしゃいましたら最新の見解を教えていただきたいと思い投稿しました。

よろしくお願いいたします。
画像1
画像2
メギスは喜界島でもよく釣れますけど、色の個体差が大きいですね。
私には詳しい事は全く判りませんが、顔だけ見たら同じ顔付ですね。個人的には顔付で魚種の違いがあるような気がしてます。
自分はまだ3回しか釣ったことはありませんが、どれも長嶋さんと同じ型しか見たことがありません。
いずれも沖縄本島南部でした。
しかし、縞型の投稿は奄美、沖縄本島、石垣などから多数上がっていますね。
細かく採取場所を見ても、暗色型も縞型も分布が偏っているようではありません。
http://zukan.com/fish/leaf7606
などのように暗い色彩で薄っすら縞模様が入る個体も上がっているので、個人的には個体間の変異が大きい魚なのかなと考えます。
同一種であるなら平均体長は更新されるべきですね。
骨格レベルでは特徴は同じなんでしょうか?
試しに食べてみたら結構イケましたし、もっと釣り上げて縞型もゲットしてみたいですね。
アホみたいに長い文章で、スレを汚すことをお許しください。
ちょうどカンランハギを投稿して「種ってなんぞや?」ということが頭にいっぱいになっている私にとってぴったりのスレが立ったので、ぜひ私もこの「雑談」に参加させてください。あくまで「雑談」ということで、なんの学術的根拠等はなく「個人的な気持ち」を書かせていただきます。もうとにかく大大大だーい好きな話なんですよ。

分類学は学生時代に挫折しましたが、その後に、爬虫類と両生類との出会いを求めて日本中や海外のフィールドに足を運び、ネット上で責任ある情報発信をしていかなくてはいけなかった立場でしたので、多少は「種」という言葉に敏感になり慎重に使うようになりました。

はじめに私の勝手な結論を申し上げると「石垣島のメギスは別種なんだろうな」と。

そもそも根本的には、「種の定義」の話だと思います。
つまり、メギスという種の定義は何かということでしょう。その定義とは「原記載論文」等に書かれていることがメギスの定義です。ちょっと勉強不足でメギスの原記載論文とかは見つけられませんでしたが、計数的な特徴とかがたぶん書いてあるのだと思います。
石垣島のメギスの計数的な特徴等がその範囲ならば、石垣島のメギスは他の地域のメギスと同じ種であると結論付けるしかないのだと思います。

ただ、感覚的には「鱗の数とか鰭の条の数とか、それだけで『種』って決まるの?」って感じちゃいます。
今回のカンランハギとかで逆のこと感じました。
つまり、尾柄部の棘の色が違うだけじゃん、これでカンランハギとニセカンランハギが別の種って言われても...みたいな感じです。※もちろん他にも斑紋の違いとか、あるいは原記載論文見ればもっと決定的な違いがあるのかもしれませんが、今は手元にそういう資料がないので。
同じような場所に生息していて、同じような生態で、斑紋とかもそっくりなのに別の種?とか考えたらとても不自然な気がするわけです。

そうなると種の定義づけが気になるわけです。
よく言われるのが「種間雑種は生殖不可能」という話ですが、じゃニセカンランハギとカンランハギの雑種を作って、それを成長させて繁殖できるかどうかを調べるのかというと、たぶんそんなことは誰もしていません。石垣島のメギスと他の地域のメギスで雑種を作って...というのも気が長い話です。
それに爬虫類の話になりますが、種間雑種で子が取れた、という未確認情報ですが、そういう情報もあります。※逆に種間雑種では子は取れないというのを確認した話はよく聞きます。
ですから、結局「種」を定義づけるのは遺伝子レベルでの解析が必要なのだと思います。そして実際にDNA調べたりした結果シノニムになったり、あるいは隠ぺい種を見つけたり、つまり別種だったものを同種にしたり、同種と思われていたものが別種になったり、と種が再編される話も聞きます。

そういう話の発端は、やはり長嶋さんがおっしゃるように、石垣島のメギスってなんか他の所のメギスと違うよね、とかあららさんがおっしゃるような顔つきがなんか違うよなとか同じだよな、みたいな「違和感」からなのだと思います。
その違和感から「別種」とか「新種」を見つけるために学問の作法にのっとって(私はそれができなかったのでその道に進まなかったのですが)、「違和感」を「客観的な根拠に基づく相違点」にする必要があるんだろうな、と思います。ぜひ長嶋さんには、その「違和感」をスタートに「イシガキメギス」とか「ヤエヤマメギス」とかの発見につなげていただきたいなぁ、なんて夢のようなことを考えています。

で、なんで私が石垣のメギスは別種なんじゃないかと思うか。
私が個人的に感じているのは、「種の定義づけは、地域個体群がスタートなのではないか」ということです。
例えば、両生類のサンショウウオは現在国内でめちゃくちゃ細分化されています。
これはサンショウウオは個体としての移動能力が乏しく、他の地域の個体群と交わる機会が非常に少ないためです。地域個体群の遺伝的な情報が保持され続けていくからと考えられています。
一方、爬虫類のウミガメは全世界に数種類しかいません。これはウミガメの個体としての移動能力が高いからと思われています。

そう考えると、メギスの詳しい生態に関する知識が全くない私が想像するに、メギスはテリトリーを作って特定の岩礁域に依存しているような魚であって一生を通じてほとんど移動をしないような生活をしているのではないかと。ならば、例えば沖縄諸島の個体群、先島諸島の個体群、奄美群島の個体群、台湾の個体群...というような遺伝的な隔離が起こっていても不思議ではないような気がします。
これが私が「石垣島のメギスは別種かも?」と思った理由です。
しかし、先に書いたように、原記載論文にあるような特徴しか持っていないのだとすれば、他に客観的な根拠になるような特徴を示すことができなければ、同種として見なすしかありません。

こんな時は、爬虫類や両生類のときは「亜種」や「地域個体群」という考え方を使います。しかし、なぜかはわかりませんが、魚類の分類では爬虫類や両生類の分類の世界ほど、特に「亜種」という考え方は使われていないようです。

なお12cmというサイズ、というのも当然原記載論文を根拠にしている情報だと思います。
通常は標準体長、つまり尾鰭のひらひらした部分は除いた長さです。さらに、原記載論文ではメギスのサンプリングはどこで行われたかはわかりませんが、そのサンプルをもとにして「○○(地域名)で採集されたメギスたちの標準体長は12cmくらい、と論文には書いてある」ということです。
そう考えると「石垣島の個体群は20cm」というのはかなり有意な差のような気がします。

長文失礼いたしました。
なにぶん魚類学や分類学に関しては素人ですので、専門的なツッコミはご容赦願えればと思います。
IHさんのお話を読んで再び失礼します。

なるほど!
生き物の移動能力と地域個体群のお話わかり易いですね。
メギスの場合はかつて地続きだった時代に各島々に分散していったのでしょうかね?

一方で分類の線引きの果てし無さも感じました。
結局誰かがそこに興味を持って細かく観察、研究していかないと定義そのものが生まれないのでしょうね。
しかもそれは、確かな目を持かった研究者でなければ世に残せない。
釣りのサイトでよく出て来るのに、長らく和名が決まらない沖縄産のコチを思い出しました。
さっき帰宅したので、ネットでさーっと見たらメギスの標準体長に関しては
1999年の論文で最大22cm、2012年の西オーストラリアの魚に関する論文では23.5cmという記載がありました。
20cmは範囲内ではあるようですね~。

ああ、おもしろい...やめられません(笑

>Futemmaさん
>メギスの場合はかつて地続きだった時代に各島々に分散していったのでしょうかね?
どーなんでしょうねー。陸水に依存する魚ではなさそうなので、結局は潮流に流されるくらいのような気がしますけどね~。
種の定義とは何か、というのは確かに最初に考えるべきところですよね。
形態を見るのか遺伝子を見るのか、どこまで細かく見るのか… 素人からすればそこの基準は必ずしも一定ではないように見えますし、実際のところその種近辺を専門的に研究なさっている方がいるのかいないのか、も定義づけに大きく影響するのだと思います。
メギスの骨格や遺伝子に情熱を燃やす方がいらっしゃれば、ひょっとすると「ヤエヤマメギス」が別種として成立するかもしれない、ということですね。
「12センチ」という数字の根拠や、それが最大ではなく標準であるということも知らなかったので勉強になりました。改めてありがとうございます。

あららさんのおっしゃる「顔つき」は、僕も個人的にとても大切なものに感じています。堤防から釣れるメバル属に熱中していた時期があるのですが、体色や体型だけでなく「顔」が種ごとに違う点が大好きでした。いまはフエダイ属でやはり同じように顔の違いを楽しんでいます。

Futemmaさんのおっしゃる味の話はこの「WEB魚図鑑」ならではの観点ですよね。僕も以前一度だけメギスを食べたことがあるのですが、なかなかのものだと思いました。石垣ではどこで釣り糸を垂れても釣れてくれる魚で、正直「またか」と思うこともあるのですがいい魚だと思います笑。
少し出ていない観点からすると、繁殖時の婚姻色なのかどうか、というところも少し気になります。

体側の横帯が出ている写真が冬から5月上旬くらいまでに多く見られていそうなので、それが非繁殖期・個体の特徴ならば、寒くない時期に断続的に繁殖し続ける魚が多い亜熱帯域の魚の特徴とは合致する点があるかなと思います。

12月、1月、2月と、同様に、そういう個体が出てこないか、継続的な観察記録があると、面白みが増すのではないかなあと。どうでしょう?
婚姻色!確かに12月〜1月の個体は僕はまだ見たことがありません。
その間の姿もよく見てみたいと思います。
素人くさい感想ですが、考慮すべき点が本当にたくさんありますね…
>長嶋祐成さん
食べた時の味で同定できるかも知れないですね!
ただ、そんな方法で同定していては、可愛い魚達が少なくなる一方ですが。笑

>ぷいぷいユッケさん
そうでした!
魚って色が変わる生き物でした。
時期、成長過程、雌雄、周辺の明暗、興奮度合などなど、考えれば考慮できる可能性は多岐に渡りますね。
やはり“印象”を裏付ける“根拠"をしっかり見つけなければならないですね。
ガンテンメギスが再記載されたということで、IHさんのおっしゃっていた通りになりましたね。
論文によると現時点では八重山のメギスはすべてガンテン種ということになるようです。徳之島〜沖縄本島、慶良間諸島では併存するようですね。
>長嶋祐成さん
ほんとだ!
僕のも振り分けられてる。
知らぬ間に投稿魚種が増えました。
論文は日本語でしょうか?
ネットで探せますか?
やはり分類の世界は楽しいです。
https://www.museum.kagoshima-u.ac.jp/ich...

こちらです。
論文内ではノーマルのメギスは八重山では未確認のようですが、本図鑑には石垣産の投稿がありますし私もわずかながら釣ったことがあります。
正直、メギスは釣れても「またか」と思わされていた魚ですが楽しみに注目したいと思います。
>長嶋祐成さん
論文読みました。
PCRによるRMAやDNAの抽出方法は読み飛ばしましたが、沢山の産地の標本の特徴を記録し比較する作業はただ細部を観察するのとは次元の違う作業ですね。
種が違う事を証明するのには、国を跨いで多くの人が関わって、それなりの分析がされているのですね。
個人的にメギスってハタ科と顔つきが似てると思ってましたが、やはり関連があった事も知れて収穫でした。
どーもでかすぎると思ってました。インパクトがあるように大きな個体ばかり投稿していたのですが、小さいからと写真も撮らずににリリースしていたのがメギスだったのかもしれません。いずれにしても今までハズレ扱いだったメギスを狙うことになるとは・・・新たな楽しみができました。
NOAHさん
僕も最初は大きさが気になっていたのですが、少なくとも論文では両種のサンプルの体長はほぼ同じ範囲内でした。大きさはあまり関係ないのかもしれません。
むしろNOAHさんの投稿されているすごく大きな個体は、運営の方がガンテンに振り分けていますが、これは体色や模様の傾向からノーマルのメギスだと思います。
https://zukan.com/fish/leaf128438
長嶋祐成さん、コメントありがとうございます。この個体確かに体側の黒点は背側の半分に見えますね。ただ、吻端から胸鰭基部にかけて、緑褐色というのはガンテンメギスの特徴ではないのですか? この写真からは頬部の鱗の数を数えるのは難しいのでは? どうなんでしょうか?
んっ。胸鰭基部までは緑褐色がかかっていない?頭部だけ?
頬の鱗は写真からは分かりませんね。体色は幅があるので、そこだけを根拠にしてしまうと危ういなとは思います。

論文中のFig.1の個体がまさに、鰓蓋の下までが緑がかって点列が体の上半分のみです。点列は臀鰭基部の上あたりで見比べると両種の違いがよく出ていると思います。

さらにこれ以降は素人の独自見解以外の何ものでもなく薄ら恥ずかしいですが、これまで両種合わせて300個体近くの写真をストックしてきて、二次性徴の出た大型のオスの赤色がガンテンは沈んだ紅寄り、ノーマルはCMYKで言うとYの分量が多くべったりと不透明で鮮明な朱寄りだと感じています。数値化できない印象の話なので客観的根拠として言えないですが、NOAHさんの当該個体は僕には朱色のノーマルに見えます。
素人見解を滔々と語るのは恥ずかしいので、言っておいて申し訳ありませんが「そう思います」レベルです。
長嶋祐成さん、大変丁寧な説明ありがとうございます。もし、可能であれば長嶋さんの方でコメント付きでメギスに同定変更していただけないでしょうか。運営の方の意見も聞いてみたい気もしますが、長嶋さんがメギスについて精通されているようなので。ご検討よろしくお願いします。
NOAHさん
表に出ていないですが、同定ランク変更画面内にMano_Yuさんからの下記のコメントが入っていました。
「体側下半部にも黒色点があること、頭部や体側の色彩等からガンテンメギスの終相個体でしょう。」

おそらくシステム側から種を移動させたせいで表に反映されていないか何かだと思います。ここは専門家の方がおっしゃっているので私の意見は引き下げますね。失礼しました!
長嶋祐成さん、ありがとうございました。難しいですね。Q&Aコーナーに投稿しました。ちょっと見ていただけますか。よろしくお願いします。
実を言うとNOAHさんが投稿なさっていた件のメギスは最後まで移動するかどうか迷いました。同定コメントには最もらしいことを書いてはいるのですが、最終的に胸部にある黒い筋のようなものを黒色点と見なして同定しただけで、移動した後もかなり悶々としておりました(^^;
その点、長嶋さんの見解は経験則から来るもので非常に説得力があったので、私的には長嶋さんの意見に賛同したいです。
NOAHさんの個体の他にも、“体側の大部分を黒色点が占めるが、腹部にはない個体”や“体色はガンテンメギスの雌と瓜二つだが、赤色域の場所が明らかに異なる個体”など、両種の判断が悩ましい個体が多く見られました。黒色点や雌雄の体色は同定形質として有効ではありますが、メギス類の色彩変異の前では当てにならないケースが多そうです。
ただ、今回投稿を移動させる中でガンテンメギスには雄雌関係なく背鰭の前部に黒色斑を持つ個体が多く見られることに気づきました。論文に明記されていない特徴のため、あくまで傾向としか言えませんが、背鰭前部に黒色斑をもつメギスが現れるまでは同定の手がかりとして使えそうです。
Mano_Yuさん
ありがとうございます。確かにはっきりメギスだと言えそうな個体には背鰭前部の黒斑がありませんね。そしてNOAHさんの例の個体はうっすら黒ずんでいるような。
僕はあららさんの喜界島の個体(https://zukan.com/fish/leaf27331)は逆にガンテン...

「素人だから」となどと放言の言い訳をするわけではないのですが、言われてみると確かに…と見え方が変わるものだなと改めて思いました。
>長嶋祐成さん
私が先に述べた“体側の大部分を黒色点が占めるが、腹部にはない個体”というのはまさにあららさんの個体のことですね。判断を保留していたのですが、改めて色彩等を見ると確かにガンテンメギスのように思います。論文の方には“黒色点は体側上部で大きく,体側下部にかけてやや小さくなる”とあるので、大きく成長した個体では下部の小さな黒色点が薄れて消滅してしまうのかもしれません(実際ネット上ではそのような個体が多々見受けられます)。私の方で移動させていただきますね。

NOAHさんの個体に関しては確証が得られるまではガンテンメギスの未同定ということで保留しておきます。
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