形態・特徴 | 尾鰭の端は円い。また、側線は1本(日本産アイナメ属魚類の第3側線の位置)のみである。背鰭は中央付近に目立つ欠刻があり、棘条部と軟条部で分かれる。体色は褐色から赤みがかった茶色までと幅広く、白い円斑が散在し、胸鰭基底上方に目立つ1大黒色斑、尾鰭基底部の弓形の暗色帯の中に2白色斑がある。臀鰭の模様はスジアイナメと同様に、暗色帯と白色帯が斜めに交互に入っており、これも特徴的。胸鰭軟条数は16〜18と日本産アイナメ属魚類中、最も少ない。
鱗が粗く、側線有孔鱗は78〜87と日本産アイナメ属魚類中最も少ない。 |
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分布 | 北海道南部~長崎県。~黄海。浅海の藻場。 |
生息環境 | 海藻の繁茂する岩礁域やその周辺の砂地に生息する。産卵期は11~1月とされる。アイナメ科魚類にしては珍しく、水温の高い水域に多く、黒潮流域ではアイナメよりも多く見られる。 |
食性 | 多毛類、甲殻類、軟体動物、小型魚類などを食べる動物食性。 |
地方名 | イシテクラ・イシテグラ・イシテ・イソテナ・アオドコ・アオドク・アブラッコ(青森県)、アギオツコ・ホシナコロシ(小型、青森県)、アグトク(青森県鰺ヶ沢町)、テグラ・アブラネウ(宮城県気仙沼市)、ウズムギ(宮城県松島)、アブラコ・クロカラ・クロ(山形県)、ズマアブラッコ(大型、山形県)、イソヨ(福島県、茨城県ひたちなか市・大洗町)、クチウズ・クッズ(福島県いわき市)、キクウズ・クチウツ(茨城県日立市)、ククツ・クツツ(茨城県大洗町)、クグウツ(茨城県水戸市)、シジュウ(富山湾、京都府丹後)、シジュウハチメ(富山湾)、アブラメ(石川県珠洲市・能登町)、イタチ・キッコウ・ドンマ・モイオ・モマシジュウ(京都府丹後)、オツムギ・チロ・チロリ(山口県)、モウオ(山口県下関市)、ヒーヒー(山口県平生町・周防大島町) |
その他 | 釣りや刺網などで漁獲されるが、多く水揚げされるわけではなく、市場に出回ることは少ない。釣り人はアイナメと混同していることも多く、アイナメと同様の方法で賞味している。 |
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