分布 | 相模湾以南の太平洋岸、沖縄舟状海盆。~台湾、南シナ海北部。 |
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特徴 | 尾柄部には明瞭で特徴的な黒色斑がある。背鰭は2基で、背鰭の前方には発達した棘がある。第2背鰭上には鱗がない。本種はフジクジラと同種異名であるとされていたが、腹鰭上方付近の斑紋の後分岐が長い(フジクジラでは短い)ことや、第2背鰭基部に鱗がない(フジクジラではある)などのことで区別できる。全長50cmほど。 |
生息環境 | 深海性のサメで水深200m以深から漁獲されることが多い。 |
分類 | 「ヒレタカフジクジラ」という和名は元々Etmopterus molleriという種に対して当てられていた。この種は西太平洋に広く分布するとされていたが、日本を含む北西太平洋のものが本当にE. molleriそのものなのかは疑問が呈されてきた。
そして2025年、尾鰭の模様等の違い・遺伝的差異から日本~南シナ海のものはE. molleriとは明確に区別できる別種であることが研究により明らかになった。かつて相模湾産の標本を基に新種記載され、その後E. molleriと同種(シノニム)という扱いになり無効となったEtmopterus schmidtiが有効種として復活し、「ヒレタカフジクジラ」もこの種に対する和名へと変わった。 参考: Confusions across the hemispheres: Taxonomic re-evaluation of two lanternshark species, Etmopterus lucifer and E. molleri (Squaliformes: Etmopteridae) https://vertebrate-zoology.arphahub.com/... |