形態・特徴 | 体色は赤みを帯び、腹部は黄色っぽい。頭部と体側上方に黒色細縦帯がある。一本は眼を通り、鰓蓋後縁に達する。クロホシイシモチは本種によく似るが、体側上方の黒色細縦帯を欠き、黒色円斑があることにより区別できる。またネンブツダイと似ているものに、ムナホシイシモチ、フタスジイシモチ、ニセフタスジイシモチがいるが、これらの種は眼を通る黒色縦帯が体側後方にまで達することで区別できる。第1背鰭の先端は黒く、尾柄部に黒色斑(横方向に伸びる傾向のクロホシイシモチとは逆に、縦方向に伸びる傾向がある)がある。体長10cm近くになる。 |
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分布 | 青森県~九州までの太平洋岸、山形県~九州までの日本海岸、瀬戸内海、慶良間諸島、東シナ海。~台湾、朝鮮半島、中国、南沙諸島、西太平洋 |
生息環境 | 主として温帯域の岩礁域に生息する。沿岸の浅所から、水深70mほどの海底にまで見られる。漁礁などにもついている。群れで行動することが多い。 |
食性 | 肉食性でプランクトンや、小魚、小型甲殻類、エビ類などを捕食する。 |
地方名 | キンギョ(千葉県、東京都、神奈川県、静岡県、新潟県、和歌山県、愛媛県南部、福岡県、長崎県、熊本県水俣市・天草、宮崎県、鹿児島県、沖縄県)、テラメ・ホウトボ(千葉県鋸南町)、スミヤキ(静岡県伊豆、三重県南伊勢町)、ネンブツ・アカルサン・アナガンツウ・イシアタマ・イシボッチ・イシムツ・カシャ・サンシチ・シンムツ、ガンツー(静岡県西伊豆)、ボンギイ・サンシチ(静岡県沼津市)、アカジャコ(和歌山県、鹿児島県)、ブンブ(和歌山県)、シカロ(和歌山県串本市)、イシモチ(山口県下関市、愛媛県宇和島市、長崎県、徳之島)、キンタロウ(山口県下関市)、ハリメ(高知県、愛媛県西部)、ゲンナイ(高知県)、ネコマタギ(高知県土佐清水市)、ジャコ(長崎県五島)、ヒヨシザコ?ヒヨッサコ?(宮崎県日南市)、ガシタ・アカチン(鹿児島県)、イガシタ(鹿児島県阿久根市)、イシガシラ・ガッツ(鹿児島県長島町)、ガシラ・ガッシー(鹿児島県種子島)、ミンブタ・ムェブタ・ムェブティ(鹿児島県徳之島)、ウフミー・ガサガサウフミー(沖縄県)、レントゲン(沖縄県石垣島)
参考:https://gyomei.zukan.com/?p=1577393746 |
その他 | 産卵期は夏(6-8月)で、雄(雌の保育の報告もある)が口の中で卵を保育することがよく知られている。保育中は、餌をとらないとも言われている。雌は積極的に求愛する。繁殖期には縄張りを作り、雌は他の個体を追い払う。繁殖後は群れに戻るという。
釣りではやや水深のある防波堤や、磯、船釣りの外道として一般的なもので、本州中部~九州ではおなじみの魚である。基本的には釣れても利用されることは少ないが、肉は白身で、揚げものなどにして美味である。 |
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