形態・特徴 | 背鰭棘条部の下半部が黒い傾向があり、背鰭棘は9~10本で、腹鰭の鰭膜は全体もしくは第1棘と第2棘の間が黒味がかる。臀鰭の基底は暗赤褐色で、前鰓蓋後縁にはゴルフクラブ形の黒色斑があり、白く縁取られる傾向がある。眼下前方に丸味のある黒色斑があり不完全な白い縁取りが目立つ。黒色斑は状態により、出したり消したりできる。マタナゴやウミタナゴと酷似しているが、本種は以上の形質と、体色が赤や橙色なので他種と区別することができる。 |
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分布 | 千葉県~徳島県の太平洋沿岸域。 |
生息環境 | やや沖合いのホンダワラ類の繁茂する岩礁域に生息する。 |
食性 | 甲殻類、多毛類などを捕食する動物食性。 |
その他 | ウミタナゴ科魚類は胎生魚として有名で、交尾をし、4~7月に卵ではなく稚魚を数十個体産む。本種はよく似たアオタナゴやマタナゴと混同されて扱われることが多い。身近な海で多く漁獲されるウミタナゴ科魚類は食用としても需要があり、市場流通もしている。肉質は水っぽく、煮つけや汁物にするのが一般的。山陰地方では逆子を産むことから、妊婦には食べさせないという風習があったり、逆に東北地方では多くの稚魚を産むので妊婦に積極的に食べさせる風習があったりするほど身近な存在であるが、近年はどちらも廃れつつあるようだ。 |
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