形態・特徴 | マハタによく似ているが、マハタよりも体は細い。体側の帯は斜前方下に向かう。ただし、この帯は幼魚や若魚では明瞭だが次第に不明瞭になり、老成魚では消失してしまう。体側には小有色斑がなく、ヤイトハタやチャイロマルハタと区別できるが、クエとこれらのハタとの交雑もあり、要注意である。体長80cmを超え、1mを超えることもあるが、今では殆どみかけなくなってしまったようだ。 |
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分布 | 青森県、新潟県佐渡以南の日本海岸、千葉県、相模湾~沖縄県までの太平洋岸。~東シナ海、南シナ海、台湾。 |
生息環境 | 幼魚はごく浅い磯や、藻場、潮だまりなどに潜むが成長すると沖合へと出ていく。成魚は水深200m以浅の岩礁や、岩まじりの砂底にすむようである。 |
食性 | 魚類のほか、イカ類や甲殻類などを捕食する。 |
地方名 | モロコ(千葉県、東京都、静岡県伊豆)、カロウ(静岡県御前崎周辺)、クエマス(三重県南伊勢町)、アスナロ・ドウカン・ドウガン・モソウ・モウソウ(京都府丹後)、アラあるいは本アラ(山口県下関市、福岡県、長崎県、大分県、熊本県天草市、宮崎県日向市細島、鹿児島県)、タラ(熊本県天草市)、タカバ(長崎県壱岐島)、アーラミーバイ(沖縄県)
参考:https://gyomei.zukan.com/?p=1577393932 |
その他 | 産卵期は夏で、卵は分離浮性卵。稚仔魚の背鰭第2棘、腹鰭棘は一時期非常に長くなる。本種は雌性先熟の性転換をおこなうことが知られている。雄の成魚になるまで約1m、10年かかるといわれている。
食用魚として重要で、鍋、刺身、など様々な料理に向く美味な魚である。ただし成長が遅く、資源量が少なくなっているため養殖の研究もすすめられている。 本種を含む大型のハタ科魚類の何種類かを「あら」と総称する場合があるので注意したい。 従来Epinephelus moaraの学名が使われていることがあったが、これはEpinephelus bruneusのシノニムとされている。 |
食味レビュー |
★★★★★
5.0
9件の評価
★★★★★
Mr Boo・2020/03/27
30kクラスなので脂が凄いがイヤなしつこさは無いです。
アラは煮付け、味噌汁に、骨と昆布でダシを取り身をしゃぶしゃぶにしてザクは水菜のみ。〆は雑炊。肝や胃袋等の内臓も美味。
どんな料理方法でも良い。可食部分が多い非常に美味しい魚。
★★★★★
hydehaya・2007/12/03
白身魚でコレと同等は多分マハタとキジハタくらい。 かわはぎ、コチ、ホウボウよりも確実に上。幻の魚といわれてトラフグをしのぐというキャッチコピーは本当。キロ2万くらいで骨や分厚い皮をはぐと実質4万とめが飛び出るほど高くて本マグロの大トロより高いが、それだけ出しても納得のいくうまさ。
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