ナンゴククロハギ

Acanthurus nigros Günther, 1861

形態・特徴 体側の背側に灰色の小斑点、腹側に不規則な灰色の縦帯がある。背鰭と臀鰭の基底末端にそれぞれ黒斑をもち、尾柄部の棘を覆う皮膜は白色。尾鰭の上下は伸びず、眼の下や頬部に灰色の斜帯があることで日本産の他種と見分けることができる。
ハワイ諸島、ジョンストン環礁の固有種 Acanthurus nigrorisによく似るが、現状では鰓耙数とミトコンドリアDNAの配列でしか区別できず、外見上の識別は困難。鰓耙数はナンゴククロハギが21–25、A. nigrorisが26–31で、ナンゴククロハギの方が少ない。
分布 南鳥島、沖縄県南大東島。中央太平洋に広く分布するが、西太平洋での分布は南大東島のほか、ヤップ、グアム、マリアナ諸島パガン島、バヌアツ、グレートバリアリーフと限定的。
生息環境 海洋島に多い。
その他 2011年に南鳥島から20個体以上記録されたが、その際は和名が付かず、2021年になって、南大東島から得られた標本をもとに新しい標準和名が提唱された。国内では稀種。

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