キタドジョウ

Misgurnus sp. (Clade A)

形態・特徴 ドジョウによく似ており、外見上の判別は難しいが、頭頂部から吻端にかけての輪郭が直線的で顔が細長いこと、雄成魚の胸鰭基部にある骨質盤が小さくしゃもじ状であること等で区別できる。極めて大型になり、20cmを超える個体も多い。
分布 福井県、神奈川県以北の本州および北海道。国外では樺太に分布するが、これは北海道からの移入である可能性が指摘されている。在来分布域の詳細は不明。
生息環境 ドジョウと同様に河川の中・下流域、用水路や池沼、湿地帯に生息する。
その他 これまで国内に生息するドジョウ属はドジョウ(Misgurnus anguillicaudatus)の1種のみと考えられていたが、近年の遺伝学的研究により、複数の種を内包することが分かった。今後大陸のドジョウも含めた分類学的な研究が必要となる。
本種は2008年に報告され、2017年に標準和名が提唱された学名未決定種。2022年に樺太産の標本に基づいて新種記載されたMisgurnus chipisaniensisと同種である可能性が高いが、論文中で日本産標本との十分な比較が行われておらず、今後の研究が待たれる。

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