Plotosus japonicus Yoshino and Kishimoto, 2008
分布 |
本州中部以南。沿岸の岩礁域にすむ。 |
特徴 |
体側には2本の縦線があるが、不明瞭な場合もある。また不明瞭な横帯が出る場合もある。胸鰭と背鰭に大きな有毒の棘がある。ひげは4対。ミナミゴンズイは本種によく似ているが、体背部尾鰭起部と、臀鰭起部はよく離れている(本種はやや離れている)、鰓耙数はふつう27~31(本種では23~25)である点などが異なる。体長20cmに達する。 |
生息環境 |
沿岸の岩礁域や砂底に生息し、幼魚は「ゴンズイ玉」とも呼ばれる密集した群れをつくる。 |
食性 |
雑食性で主に底生動物を捕食するが、幼魚は他の魚のクリーニングをすることもあるようだ。 |
食味・料理 |
地域に根ざした食べ方として、長崎県雲仙市小浜町・千々石町の「ゴンズイ素麺」(冬期が旬)や、佐賀県北西部、長崎県長崎市・五島列島の「味噌汁」がある。強くて深いダシが出るそうだ。この他にも、天ぷら・フライ・蒲焼・味噌煮など様々な料理に向くようである。 |
地方名 |
ウグ(和歌山県紀北地域、愛媛県宇和島市)、ググ(徳島県南部、高知県中央部)、ギギ(高知県高知市)、ギンギン(兵庫県南あわじ市)、ギンギョ(長崎県平戸市度島町)、ギュウギュ(長崎県長崎市・雲仙市)、ギュギュ(熊本県水俣市、大分県、宮崎県)、ギュッギュ(熊本県水俣市)、ウビアゲ(大分県臼杵市)、オビヤケ(宮崎県日向市細島)、エドミズゴンズイ(静岡県伊豆)、ゴズ(三重県南伊勢町)、ズルべ(三重県尾鷲市九鬼町)、ウルベ(三重県紀北町、和歌山県南紀州)、ギクメ(長崎県島原市千々石)、クモ(鹿児島県喜界島)
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その他 |
従来第2背鰭とされていたものは、現在では体背部尾鰭とされている。本種は夜釣りの外道としておなじみであるが、針を外すのに注意しないと、背鰭と胸鰭にある毒棘に刺されてしまうおそれがある。食用として市場に流通することはあまりないが、美味であるという。 |
食味レビュー |
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