形態・特徴 | 胸鰭の基底に青黒斑点が1個見られ、体側には体背面と同様の色合いである青~緑色っぽい縦線が複数走ることが特徴。また、眼を被う脂瞼は発達しており、分厚い。臀鰭は普通、3棘8軟条。 |
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分布 | 日本各地。~サハリン、朝鮮半島、中国、台湾、殆ど全世界の海域。ただし西アフリカの熱帯域を除く。 |
生息環境 | 沿岸域の浅所や河川下流域までに生息する。 |
食性 | デトリタス、藻類、甲殻類や多毛類などを食べる。 |
地方名 | ミョウギチ(三重県尾鷲市)、クロメ(広島県福山市)、エッナ(鹿児島県。小さいもの)、ツクラ・スクラ(奄美)、シャクチ(沖縄県)
出世名:イナ→ボラ(三重県南伊勢町、愛媛県東予)、イナ→ボラ→トド(高知県、福岡県東部)、オボコ→イナ→ボラ→トド(大分県)、ハク→オボコ→イナ→ボラ→トド(大阪府)、ハク→オボコ→イナ→ボラ→ドタボラ・ドテラボラ(和歌山県)、ワカシ・コボラ→ボラ→トド(熊本県水俣市) 参考:https://gyomei.zukan.com/?p=1577393785 |
その他 | 富栄養化した水域に多く見られるが、そのような水域のボラの身にはその水の臭いが移っており、猫またぎとされることが多い。しかし、外洋に面した磯など綺麗な水域で漁獲されたボラは美味しいことで有名で、JAS法が厳しくなかった時代には「マダイ」としてボラの切り身が流通していたこともあるほど。また、日本珍味の一つとされる「カラスミ」は本種の卵巣を用いていることが多く、高値で取引されている。さらに胃壁も「ボラの臍」と呼ばれ珍味と知られる。水産上重要種である。
また、ボラは色彩感覚を有し、眼が良いことでも有名である。水面を飛び跳ねる姿は有名で、身近な海や河川感潮域で跳ねている魚は大抵本種であることが多い。 |
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