マトウダイ

Zeus faber Linnaeus, 1758

形態・特徴 背鰭は10棘で、そのうちの数本は長く伸長する。体側には白く縁取られた、明瞭な黒斑がある。口は伸縮する。背鰭・臀鰭の基部に大きな棘を有する。体長は普通40cmまでだが、50cm以上のものもいる。
分布 本州中部以南、東シナ海。インド・太平洋、大西洋、地中海。
生息環境 通常水深70~200mに見られ、150m以浅に多い。幼魚はさらに浅い場所にも出現する。
食性 肉食性でホタルジャコ科などの小魚、甲殻類、頭足類を捕食する。
地方名 【マト系】マトヨ(青森県)、マトウ(静岡県伊豆下田、兵庫県但馬、山口県下関市、愛媛県、熊本県水俣市)、マト(石川県金沢市、兵庫県但馬、徳島県、高知県)、マトダイ(宮城県、福島県、石川県、福井県小浜市・三国町、三重県南伊勢町、兵庫県神戸市、岡山県高梁市、島根県、高知県、福岡県宮崎県日南市)、マツダイ(福島県、茨城県)、マトッパゲ(静岡県伊豆稲取)、マトイウオ・マトウオ(三重県尾鷲市)、マトハゲ(和歌山県南紀)、マトオ(兵庫県、岡山県笠岡市、広島県福山市 【バト系】バトウダイ(京都府丹後、鳥取県琴浦町赤碕、山口県、福岡県)、バトウ(和歌山県、兵庫県但馬、島根県、山口県、福岡県)、バト(京都府丹後、兵庫県但馬、長崎県佐世保市)、バットク(鳥取県中部)、バトダイ(福岡県) 【その他】ベエベエ(青森県)、カガミダイ(宮城県気仙沼市、福島県いわき市、茨城県日立市・ひたちなか市、兵庫県淡路市・高砂市)、カネタタギ・カネタダギ(山形県)、ピンダイ(茨城県)、カネタタキ(新潟県佐渡島)、モンダイ(富山県、石川県能登、愛媛県、大分県、宮崎県)、クルマダイ(富山県、石川県、福井県)、モンツキ(石川県輪島市)、ガクドウ・ヒロクチ・ツキノワ(兵庫県但馬)、オオバ(山口県)、ワセ(長崎県)、ゼニイチ(大分県)、バケ(大分県佐賀関)、モンツキ(宮崎県日向市)
※呼び名の由来として的系、馬頭系の流れがあるのかもしれない。
その他 底曳網、定置網で安定してかなり多量に得られる。食用魚として近年メジャーになってきたもの。刺身、塩焼き、唐揚げ、鍋などで美味。
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