マツカサウオ

形態・特徴	体は淡黄色から黄褐色で、体側は大きな装甲状の鱗で覆われている。背鰭棘は5～7棘で鰭膜がない。腹鰭には大きな1棘がある。胸鰭の付け根に小さい鱗があることから、ヤマブキマツカサウオと識別される。下顎に1対の発光器があり、そこにバクテリアが共生し弱い光を出す。体長15cmになる。
分布	南日本。インド洋、西オーストラリア。
生息環境	沿岸の岩礁域から大陸棚に生息する。水深は30～120m。幼魚は沿岸浅所にも出現する。
食性	肉食性。甲殻類を主食とする。
標準和名	東京都での呼び名が由来となっているが、北陸地方・長崎県でも同じ呼び名である。『さかな異名抄』
地方名	ガサ（山形県鶴岡市）、イシダイ（茨城県水戸市）、マツカサ（東京都、石川県能登町、静岡県伊豆、京都府丹後）、タイノムコゲンパチ・タイノムコノゲンパチ（神奈川県相模湾、新潟県佐渡島）、エビスダイ（神奈川県相模湾、静岡県伊豆、和歌山県）、エベスダイ（神奈川県相模湾、和歌山県）、マツカサゴ（神奈川県三浦市三崎）、タイノオトト（富山県）、エビスウオ（三重県）、カラトウオ・キンギョ・デンキウオ・ハコウオ・ハコノウオ・マヨケ・ヨロイドウシ（京都府丹後）、ヨロイウオ・ヨロイダイ・ヨロイ（和歌山県、高知県、鹿児島県）、ウミスズメ（兵庫県神戸市）、タイノハチロオ（島根県出雲）、ポチリウオ（福岡県福津市）、キタマクラ（大分県姫島）、イシガキウオ（熊本県）、キクコ（鹿児島県）
その他	日本近海では定置網、刺網、各種底曳網漁業によって漁獲される。硬い鱗を付けたまま焼いて食べると非常に美味であるほか、練製品の原料にも用いられる。また水族館でもよく飼育されている。
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