ヤマメ

Oncorhynchus masou masou (Brevoort, 1856)

形態・特徴 ヤマメとサクラマスは同種である。ヤマメは陸封型の標準和名で、サクラマスは降海型の標準和名。このようにサケ科魚類には例外的に標準和名を2つもつ種(もしくは亜種)がいる。
尾鰭に黒点が全域になく、頭部背面を除く背面に黒点が散在し、朱色斑がないことで区別される。陸封された個体は背側が抹茶色から薄緑色のような色を呈し、体側は銀色地に淡青色のパーマークと呼ばれる楕円形の斑紋が並ぶ。このパーマークには個体差があり、2007年に個体識別での利用法が確立された。朱色斑があるものは、本種と亜種関係にあるアマゴおよびサツキマスの特徴になるが、分布域は重ならない。
分布 北海道、神奈川県・山口県以北の本州、大分県・宮崎県をのぞく九州。日本海、オホーツク海。
生息環境 産卵期は9~10月とされる。海には下らず河川に残留し、母川回帰してきた個体に混じって産卵する場合もあるし、母川回帰の見られない水域では陸封個体同士で産卵する。イワナ類と棲み分けをしていることがよく知られており、イワナ類のいる河川ではイワナ類よりも下流の中・上流域に生息する。イワナがいない場合は、源流域にまで生息範囲が拡大する。
食性 小型魚類や甲殻類、昆虫などを食べる動物食性。
地方名 ヤマベ(北海道、青森県、岩手県宮古市、秋田県北秋田市)、ヤマカラシ(青森県)、ソゴンベ・オニガス(黒変したもの、青森県)、キラキラ(幼魚、青森県)、ヤナギハ・ヤナギパ(青森県南部地方)、スギノコ(青森県下北半島)、イダヤマベ(青森県十和田市)、ヒラメ(鳥取県東部山村)、マダラ(熊本県人吉市、宮崎県えびの市・小林市・西都市) エノハ(熊本県八代市五家荘、宮崎県椎葉村)
その他 水産上重要種で、大抵の場合は漁業調整規則で捕獲には制限がかかっている。サケ科魚類は遊漁や漁業、増殖業でも重要な経済種であるが故に、ヤマメ・サクラマスの水域にアマゴ・サツキマスが導入されてしまったり、その逆にアマゴ・サツキマスの水域にヤマメ・サクラマスが導入されてしまっている報告もあり、両種の交配による遺伝子汚染、遺伝的多様性の減少が懸念されている。サクラマスはヤマメよりも大型になり、60cmくらいになる。
食味レビュー 食味レビューを見る
食味レビューを投稿する
ヒロさんが日本 北海道 知床半島で撮ったヤマメ

日本 北海道 知床半島

2023.08.18

はちさんが日本 神奈川県 うらたんざわ渓流釣り場で撮ったヤマメ

日本 神奈川県 うらたんざわ渓流釣り場

2020.11.10

石塚 浩一さんが日本 北海道 石狩川水系で撮ったヤマメ

日本 北海道 石狩川水系

2020.08.08

おーばさんが日本 岩手県 沿岸部で撮ったヤマメ

日本 岩手県 沿岸部

2020.03.12

Monakaさんが日本 北海道 道南の川で撮ったヤマメ

日本 北海道 道南の川

2020.03.08

Fumiya Okuyamaさんが日本 東京都 多摩川水系秋川上流で撮ったヤマメ

日本 東京都 多摩川水系秋川上流

2019.08.20

Fumiya Okuyamaさんが日本 東京都 多摩川支流日原川で撮ったヤマメ

日本 東京都 多摩川支流日原川

2019.07.20

もぶらさんが日本 北海道 上磯郡で撮ったヤマメ

日本 北海道 上磯郡

2018.10.16

監督さんが日本 神奈川県 神奈川県内の川で撮ったヤマメ

日本 神奈川県 神奈川県内の川

2018.04.05

Ryota  Hasegawaさんが日本 北海道 札幌市 豊平川で撮ったヤマメ

日本 北海道 札幌市 豊平川

2017.08.16

Ryota  Hasegawaさんが日本 北海道 道南某河川 渓流域で撮ったヤマメ

日本 北海道 道南某河川 渓流域

2017.06.13

Yasさんが日本 山梨県 大月で撮ったヤマメ

日本 山梨県 大月

2017.02.18

92鵜さんが日本 新潟県 魚野川で撮ったヤマメ

日本 新潟県 魚野川

2016.07.25