外来種 | はい |
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形態・特徴 | よく似たタイワンドジョウと共に、日本では「雷魚(ライギョ)」と呼ばれる。この両種はお互いによく似ているが、タイワンドジョウが大きくても全長60cm程度くらいまでであるのに対して、本種は1mを超えることもあるほど大きくなる。また、タイワンドジョウよりも体側の斑紋が大きく、粗い傾向がある。より正確に見分けるためには、本種の背鰭軟条数は45~54本であるのに対して、タイワンドジョウでは40~44本であること、本種の臀鰭軟条数は31~35本であるのに対して、タイワンドジョウは26~29本あることを確認すると良い。 |
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分布 | 北海道、本州、四国、九州。原産地はアムール川から長江までの中国、朝鮮半島。 |
生息環境・生態 | 水草の繁茂する静水域を好み、河川下流~中流の緩流域やワンド、ため池などに生息する。産卵は夏に行われ、浮葉植物の浮葉をよけて巣を作り、浮性卵を産む。親魚は雌雄ともに卵および仔稚魚を保護することが知られている。上鰓器官という空気呼吸器官を持っているため、水面に浮上して空気呼吸を行う姿が観察されることもある。 |
食性 | 魚類や両生類、昆虫や甲殻類などを捕食する動物食性。 |
その他 | 日本では中華料理で時たま見かけることがあるくらいであるが、本種を原産する東アジアの各国では美味な魚として知られる水産上重要種である。様々な調理方法で賞味されているようであるが、ヒトにも寄生することのできる顎口中と呼ばれる寄生虫の中間宿主であるため、よく火を通す調理をしないと危険である。
1923~1924年頃に朝鮮半島から私的で輸入されたものが、奈良県で導入されたことが、日本の自然水域への最初の導入記録となっている。在来の水生生物へ捕食を通して悪影響を与えることが懸念されており、2004年6月から施行されている「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(通称;外来生物法)」において要注意外来生物に指定されている。しかし、オオクチバスやブルーギルなどのような北米産の外来種よりも目立った生態系改変の報告はなく、これは東アジアで日本の在来魚類とタイワンドジョウ科魚類の祖先が共進化してきたことが関係しているのではないかという仮説が立てられている。 |
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