形態・特徴 | 日本産フサカサゴの仲間では大型で、体長30cmになる。背鰭は12棘で、毒があるともされるが詳細は不明である。背鰭や尾鰭の軟条に赤色斑がある。上顎後端は眼の中央に達する。胸鰭の腋部に皮弁があり、額棘がない、胸鰭前方域には鱗がないなどの特徴で日本産の同属魚種と区別できる。 |
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分布 | 本州中部以南、東シナ海、フィリピン。水深100~150mの砂泥底に多い。 |
生息環境 | 水深100-200mの砂底域、岩礁域に生息することが多い。稀に水中写真も撮影される。 |
食性 | 肉食性で小魚やエビ類、シャコ類、カニ、ヤドカリ、などを捕食する。 |
地方名 | カサゴ・アガバヂメ・クソバヂメ・タヘバヂメ・イナリサマ(山形県)、オニメン・ユリバナ(静岡県伊豆)、オニドコウ(京都府丹後)、アカボシカリ・クロボシカリ(長崎県対馬市)、アハ(鹿児島県奄美大島) |
その他 | 卵生である。東シナ海では1-3月が産卵期とされているが、生活史の詳細は不明。長寿な魚であるというが、年齢における成長関係などは明らかにされていない。釣りの対象魚で船から狙う。ほか、底曳網で漁獲されるが、あまり多くは獲れない。かなり美味な魚で、刺身のほか、唐揚げや鍋などで賞味される。
水産関係者、あるいは釣り人が「オニカサゴ」と呼ぶ魚は、オニカサゴではなく実際には本種のことを指しているように思われる。オニカサゴは本種よりも浅い所にすみ、沖合底曳網ではあまり漁獲されず、味も本種に劣るとされる。 |
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