Rhincodon typus Smith, 1828
特徴 |
成熟サイズは雄で全長6m、雌で8mであるが、推定全長で最大17~21mのものが知られる。全長60cm程度で出産される。ジンベエザメ属は本種のみからなり、その大きさと独特な体形から識別は容易。体は紡錘形で頭部は縦編し、口がその先端に開く。体側には3本の隆起線があり、最も低いものは尾柄部のキールにつながる。尾鰭は三日月状で、欠刻がない。体色は青もしくは緑色がかった茶で、体側にはチェッカーボード状の斑紋および、黄もしくは白色の斑点が並ぶ。腹面は白もしくは黄みがかる。 |
分布 |
地中海を除く全世界の亜熱帯・熱帯海域に分布する。 |
生息環境 |
外洋や沿岸の海表面から水深700mまで生息する。 |
食性 |
プランクトン性の甲殻類、サンゴの卵や魚卵を食べる。捕食の際は、多くの場合、直立姿勢で大きな口を上にして開き、密集する餌生物を吸引して飲み込む。 |
地方名 |
ジンベイ(青森県、静岡県伊豆、沖縄県宮古島市)、ワニザメ(青森県津軽)、ジンベーサマ(青森県南部地方)、ズンベエ(岩手県宮古市)、ジンベイサマ(福島県いわき市、茨城県)、カツオノトモ(福島県いわき市)、ジンベイサン・エビスサガ(茨城県大洗町)、ミジサバ(沖縄県本島・八重山)、ミジサバー(沖縄県糸満市)、ミズサバ(沖縄県国頭村)、サバ(沖縄県久米島町)、ウブッサバ(沖縄県宮古島市池間島)、イッチョー・ヒトゥカラサバ(沖縄県宮古島市伊良部) |
その他 |
回遊性が強く、周年的・季節的・月齢的に繰り返される魚類や無脊椎動物の産卵にあわせて規則的に採餌場所に訪れる。長距離かつ長期間の回遊を行い、最大で13,000km、37カ月の移動をする。卵胎生で、台湾から得られた雌の記録によると、一腹から300尾の子ザメが出てきているが、出産の場所などは知られていない。IUCNのレッドリストでは、危機的な状態である(vulnerable)とされており、食用として漁獲されているが、多くの地域でその資源量は不安定なようだ。日本では食用の対象とされておらず、カツオ漁の指標魚となっている。 |
食味レビュー |
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