投稿者
撮影場所

日本 東京都 東京都薬用植物園

撮影日

2024 /4 /21

科名と学名

ヤマノイモ科ヤマノイモ属
Dioscorea bulbifera f.domestica

概説

中国原産の一年草で、わが国には江戸時代には渡来しており、現在は畑に栽培される。黒色で表面にひげ根があり、やや歪んだ球形の根茎からつるがのびて他のものに巻き付く。葉は丸みを帯びた心臓形で互生し、葉脈がはっきりしている。雌雄異株で、葉腋から出る穂状花序に細長い筒部をもつ黄緑色の雌花が咲く。 日本には雄株はないので種子はできず、根茎で繁殖させる。
葉腋に、直径2㎝ほどのムカゴをつける。江戸時代に出版された「本草図譜」や「成形図説」には解説とともに図が見られ、その頃から作物として栽培されていたことがわかる。植物学者の牧野富太郎は、著書「牧野日本植物図鑑」(1940年)で「ムカゴと根茎を煮て食用にするが、美味くない」と述べており、あくまでもその芋の味を楽しむというよりは、救荒作物としての性格が強かったものであると思われる。
和名の「カシュウ」とは、蔓が何首烏(カシュウ。ツルドクダミのことで、タデ科のつる性植物である)に似ているからこの名称がつけられている。

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投稿日:2024.10.25

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