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サクラマス

Oncorhynchus masou masou (Brevoort, 1856)

形態・特徴 ヤマメとサクラマスは同種である。ヤマメは陸封型の標準和名となり、サクラマスは降海型の標準和名となる。このようにサケ科魚類には例外的に標準和名を2つもつ種(もしくは亜種)がいる。
尾鰭に黒点が全域になく、頭部背面を除く背面に黒点が散在し、朱色斑がないことで区別される。但し、降海型の個体は銀毛化しているため朱色斑が確認できないこともある。海域で漁獲される個体および雌個体の体は一様に銀白色である。溯上期の雄は「鼻曲がり」の状態になり、体色は黄緑色になって桜色から撫子色のまだら模様が入ったものとなる。朱色斑はあるものは、本種と亜種関係にあるアマゴおよびサツキマスの特徴になるが、分布域は重ならない。
分布 北海道、神奈川県・山口県以北の本州、大分県・宮崎県をのぞく九州。日本海、オホーツク海。
生息環境 産卵期は9~10月とされ、孵化してから満1年半で降海し、海域の割と沿岸に近い沖合いを回遊しているようである。さらに1年を海域で過ごし、春先の桜の咲く時期に母川回帰することが知られている。ヤマメのいる上流部まで溯上し、産卵した後、その一生に幕を閉じる。
ダム湖などのように降海できない場合、湖を海のように利用し、湖に流れ込む河川へ溯上する降湖型と呼ばれるものも知られている。降湖型も降海型と同様の形態の変化が生じるため、通常はサクラマスと呼ばれる。
食性 魚類や甲殻類、昆虫などを食べる動物食性。溯上中も餌を食べ、サクラマスは釣りの対象種として人気がある。
その他 水産上重要種で、漁業調整規則でも制限のかかっている場合がある。ヤマメの生息する河川でも堰やダムといった魚類の移動を妨げる人為的な構造物がある場合、人為的な放流がされている場合や迷い込んで溯上する場合を除いてサクラマスがそういった河川に溯上することはない。サケ科魚類は遊漁や漁業、増殖業でも重要な経済種であるが故に、ヤマメ・サクラマスの水域にアマゴ・サツキマスが導入されてしまったり、その逆にアマゴ・サツキマスの水域にヤマメ・サクラマスが導入されてしまっている報告もあり、両種の交配による遺伝子汚染、遺伝的多様性の減少が懸念されている。サクラマスはヤマメよりも大型になり、60cmくらいになる。
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